一人ひとりを一本の樹に例えるなら、
子どもたちは今芽が出たところ。
これからたくさんの枝をつけ、葉を茂らせ、
空に向かって大きく伸びていくでしょう。

そのためには、大地にしっかりと根を張らなければなりません。
すなわち幼児期は、人としての土台、
根っこの部分を育てる大切な時期です。

世の中は情報と物があふれ、加速度的に増大し、
複雑になっていくでしょう。
その中で生きていかなければならない子どもたちには、
自分で考え判断し、必要なことを選び取りながら、
創造する力、行動する力を身につけてほしいと思っています。

そして、多くの人と関わりながら、思いやる心、
共に生きる気持ちを育んでほしいと願っています。

生活の場を必要以上に整えすぎず、与えすぎず。
大人が与える知識や技術の習得を第一に目指すのではなく、
今この時期にしかできない経験から得るものや
子どもたち自身の気づきを大切にしながら、
根っこの部分を養えるように
一人ひとりの育ちを見守り、
助け支えていきたいと思っております。